つながる
カカリコ村で数晩、
の魔法について様々な調査を行ってしばらく、ハテノの自宅へと戻ってきた。
多人数でわいわいやるのももちろん楽しいが、少しは二人きりで蜜月も楽しみたい。ハテノ村に入った辺りで馬から降り、手をつないで家まで歩けば、村人たちから冷やかされた。マンサクが恨みがましい目で見ていたので、逆にひっついて鼻で笑ってやれば膝から崩れ落ちていた。
「リンク、歩きにくいから」
「…はい」
あれから
は、駄目なことは駄目としっかり言うようになった。…俺はすぐに暴走する自覚があるので、そこの手綱を引いてくれるのなら丁度いいだろう。
家に入ってすぐ、手をつないだまま扉の前で沈黙する。俺も
も、手を離す様子はない。
「あ、の…リンク」
「…うん?」
「………、」
手を離し、指を絡める。誘ってるんだなとすぐに理解するが、せっかく勇気を出してくれてるのに俺が引っ張るのは面白くない。が、頬を赤くしながらちらちらとこちらを見上げているのがとても可愛いので、身をかがめて口づけた。驚いているが、すぐに目を閉じてキスを甘受する。
「……したい、の」
「……うん」
外套を足元に落として肌を撫でながらキスを繰り返す。拙いが
も必死に舌を絡めようとしていて、嬉しくて笑ってしまった。
伝う唾液を舐め取って、
を抱き上げて二階に向かう。ベッドへ放り投げ、俺自身も膝をかけながら装備を外し上着を脱いだ。
に覆いかぶさるように手をついて、またキスをしながら、性急に彼女の服を脱がしていく。小ぶりな胸に噛みつき、若干の汗の味を堪能する。
の手が俺の髪を梳いて、胸の向こうからこちらを見下ろしていた。
甘い吐息が耳に届く。俺はいつもよりも興奮していて、今にも張り裂けそうだった。怯えもなく俺を見つめる瞳がとても扇情的で、今までと違う艶やかさを感じる。…試練の場で見た始祖の巫女に似てきたというか、なんというか。始祖も女性としてとてもエロいけれど、個人的には美人というよりも可愛い目の前の
のほうが興奮する。うん。大人の魅力もいいけど、俺はまだ子供でいい。
首筋を舐め、強く吸う。赤い痕を散らしながら耳を食んで、足の付け根を撫でる。
の体が震え、俺の背中に爪を立てた。舌を絡ませ興奮のまま唾液を垂らし、脇で指を割り入れる。しとどに濡れるそこは熱く指を締め付けて、けれど柔らかく受け入れる。
「あっ、ん…っ」
「ここ、きもちいよね」
「ん、んっ」
彼女が喜ぶところを重点的に擦れば、ぎゅうぎゅうと爪を立て、溶けた顔で快感に耐えようとする姿はとても愛らしくて鼓動が速まる。
「りん、リンク、も…ちょう、だい?」
「…いいの?」
「んっ…、…はやく、いっしょになりたい、の」
ぐう。かわいい。
いつも俺が襲うようなきっかけばかりで行為を始め、
は俺の求めに応じようとして必死になっていた。ちゃんと気持ちよくはなってくれているとは思いたいが、
自身が俺との行為をどのように思っていたかはわからない。だからここまで直接的に求められて嬉しくないわけがない。
ぐっちゃぐちゃのキスをして、手探りて陰茎を取り出し
の足を広げる。ひくひくと震えているそこに、ゆっくりと挿入した。
「っはぁ、ひ…っ!」
「ちから、抜いて…っ」
「んっ、んぅ…っ りんくっ、りんくっ」
もとても興奮しているらしく強く俺を締め付けていて、奥まで到達する前に出してしまいそうになったが、さすがに情けないので耐える。
「…見える?つながってるとこ」
「ふっ、ぁ…っん、うん…っリンクがっ、わたしっ、」
どこか嬉しそうに顔がほころんだ。
愛撫をして呼吸が落ち着いたところで腰を揺らす。ゆるく動かせば甘い吐息が、強く奥を突けば頭が溶けそうなほど艶やかな声が上がる。いつもの落ち着きのある声がここまで高くなって、どこまでも俺を昂ぶらせた。
「あっあぁっりんくっりんくっ」
「ん、、かわいい、すき…っ」
「ひっ、あ─…っ」
叫ぶような細い声とともに膣が収縮する。搾り取る動きに耐えきれず、情けないうめき声を上げながら射精した。
動きを止めて呼吸を整えていれば、の足が俺の腰に絡む。何事かと視線を向けていれば、背中に回っていた手に引っ張られ抱きしめられた。
「もっ…と、して?」
「………」
「もすこし、だけ…」
「あのさ」
やばい。これはやばい。
「それは、なに、煽ってる…?」
「ん、と…」
「もすこしって、何。俺は、そんな、我慢強くないぞ」
唇を噛んで視線を逸らすに対し、俺は一体どんな顔をしているだろうか。嬉しいような、恥ずかしいような、何故か腹立たしいような、よくわからない感情が渦巻いている。
「やめてって言っても、やめないからな」
「あっ…!」
ぎりぎりまで引き抜いて勢いよく叩きつける。悲鳴にも似た声を吸い込んで、がっつくように腰を打ち付けた。
足を肩にかけ身を丸めさせ、理性もかなぐり捨てた。体力的にそろそろ苦しいだろうに、は嬉しそうに涙をこぼしている。
思いつくまま汗を舐めて、耳を噛んで、乳頭に吸い付いて。背筋を震わせて何度も射精する。獣のようで、後で後悔しないだろうかと思いはするが、だからといってやめようとは考えつかなかった。
溶け合うような、それくらいに体温が重なり合って、伝う体液がどちらのものかもわからない。
家に着いたのは何時頃だったか。今どれくらい経っただろう。どこか冷静な思考の端がありながら、ただの身体を貪った。
勢いよく体を起こす。眠っていたらしい。窓の外は暗い。現状が理解出来ず困惑する。
が物凄く俺を求めてくれていたような気がするが、隣にはいなくて途端に不安になってしまった。
…すると、階下から足音が聞こえた。そうして二階に上がって来たのはだ。おはよう、と優しく微笑んでいる。
何度かと行為を続けた後、流石に出るものが出なくなって、眠そうにしていたを寝かせていそいそと身を清めたところまでは覚えているのだが。いつもならそのまま徹夜するのに。
「さすがに、その、ずっとしてたから…そもそも起きていなきゃいけないことはないんだし」
「そ……れも、そうだな…」
いやしかし、付き合わせてしまって疲れているだろうをおいて寝こけていたのはどうかと思うのだと言えば、は不満そうに首を傾げていた。
「まぁ、そういうときくらいやってくれるのはありがたいけど。特別なことじゃないんだから、しっかり休んでほしい」
「とくべ……、……。うん、わかった…」
……そうか。特別なことじゃない、のか。……えっ、特別なことじゃないの?
「なぁに、その顔。…時と場合と場所を考えてくれれば、私は別に…」
「あ、はい」
にやけそうになるのをすっと真顔に切り替えて返事する。は怪訝にしていたが、気にすることはない。
「え、その…やけに、積極的…でしたけど…」
「なんで敬語になるの。…私とリンクの体力の違いを甘く見てたから、すこし後悔してる」
「えっ、あっ、ごめん」
謝らなくてもいいけど、と視線を泳がせながら、は手に持っていたお盆をベッド脇の棚に置いた。盆の上には暖かそうなご飯とミルクがある。朝ではないが目覚めてすぐに用意されているのが肉丼なあたり、俺の分だと思われる。
話を聞けば、家に帰って来てから翌日の夜らしく、丸一日近く眠っていたらしい。の方は疲労はありながら昼に起きたらしいが。
「試練の後、カカリコ村でみんな騒いでて、まともに休んでないでしょ。
…私も、そこを考えずに…誘っちゃったから、申し訳ないと思うけど…。それで今まで溜まってた疲れが出たんだと思う」
「なるほど」
「自宅以外だと、リンクあんまり寝ないし」
「いや、寝てるよ?」
「すぐ起きる」
それは否定出来ない。たとえカカリコ村であっても、妙な物音や遠吠えがわずかでも聞こえれば即座に目が覚めてしまうので、そこからまた寝るには中々時間がかかり、結局そのまま朝まで起きていることは多いのだ。
「あの、」
「うん?」
「すっっっっっ……ごく、よかった…」
「は?」
「とっても、気持ちよかった、です」
は目を丸くしている。
「あそこまで直接自分から気持ちいいって言ってもらえると思ってなくて、嬉しかった」
次第に顔が赤くなっていく。
「今までがよくなかったわけではないけど」
「……っっ忘れて!!」
「えっ」
「わっ、わたっ、私はっ…!そっ…! …〜馬鹿!!」
「えっ」
そう怒鳴るように吐き捨てて、は慌てて階下へ降りて行った。恥ずかしかったのかな。忘れはしないけど。百年くらい寝ても覚えているつもりでいよう。
しばらくの間、サクラダさんからは「雰囲気が甘くて吐く」と怪訝にされたことはすぐに忘れることにしようと思う。